退き際が重要
最近、ニュースでは国有地売却問題から官僚における「忖度」という話題が挙がっています。また、旅行会社が破産申請をして、そこで申し込んだ旅行者が多額の被害が出るなど、会社側による引き際/退き際の悪い話題ばかりです。
私の経験上、「イケイケどんどん」の体質のトップは、引き際/退き際を見間違える傾向にあるように思えます。決して、「イケイケどんどん」がダメというわけではありません。時には、そのような勢いは必要です。しかしながら、それを制御する役割の者が同時に存在しないと、大変なことになります。
それでは、引き際/退き際とは何なのか?!これは非常に難しい。状況や環境、時代によっても、その引き際/退き際のタイミングは異なってくると思います。
分かり易い例えを挙げるとすると・・・。
好きな人がいて、想いを伝えたが、振られてしまった。
(①諦めるポイント 引き際/退き際)
やっぱり好きで諦めがつかないから2度目の想いを伝える。振られる。
(②諦めポイント 引き際/退き際)
最後にもう一度、想いを伝えるが振られる。
(③諦めポイント 引き際/退き際)
このような場合、判断が非常に難しい。場合によっては、何度も想いを伝えてうまく行くケースもあるでしょう。しかし、その逆もあります。もしかすると、ストーカーなどと被害を訴えられる可能性すらあり得ます。
この場合、告白する前の関係性はどうだったのか。振られた後の関係性はどうだったのか。3回目に告白した時の相手の心情は考えていたのか。など状況把握が必要になります。これ実は、会社でも同じことが言えます。
開業する時や新規事業立ち上げした時、はじめから利益が出ることは稀です。多くの場合、ある一定の線を引くはずです。例えば、赤字が○○万出たら辞めよう、見直そうなど。ここのラインをズルズル下げていき、最終的に取り返しのつかない結果を招くことがあります。
勿論、業界全体で勢いがあり先行投資が必要でラインを下げるなどの勝負の時も必要なこともありますが、それで成功する人はそれなりの根拠と周囲の助言等をしっかりと自分なりに落とし込んでいる方だと思います。つまり、自分なりの引き際/退き際を理解している人なんだと思います。
この引き際/退き際、社会で生きていく上では、絶対に必要なことだと思います。