INGMコラム

テロ等準備罪とは

「テロ等準備罪」について考えてみます。

最近、ニュースや新聞の紙面に出てくるキーワードです。

 

具体的にはどの様な内容なのか・・・。

詳しくは、東京新聞のWebをご覧ください。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017022802000125.html

 

簡潔に言うと、共同の目的が犯罪の実行にある「組織的犯罪集団」の活動として、その実行組織によって行われる犯罪を二人以上で計画した者を処罰対象としている法案です。

 

なぜ、これが問題になっているのか?!

 

1.対象範囲(犯罪)が広い

対象が広いと言っても、組織的犯罪に計画していなければ大丈夫!!と思うのが一般的ですが、どうやらそうでもないらしいのです。

疑いをかけられた時点で、捜査機関が逮捕や捜索などを行なえるといった面があります。つまり、冤罪の可能性が高まる。

また、証拠をつかむために、盗聴やメール等の監視、潜入捜査などが広範囲で可能になることも出てきます。

 

 

2.組織的犯罪集団の明確化が不十分

「組織的犯罪集団」とは、「犯罪を実行する団体に一変したと認められる場合には、組織的犯罪集団に当たり得る」というのが政府見解です。

つまり、捜査機関が上記内容と認定した場合、組織的犯罪集団とされます。

 

 

このような法案は過去にも数回提出されており、全てが廃案になっています。

今回の法案内容は、これまでの内容とほぼ変わりません。

 

 

そもそも、今の日本の法律では、この法案ではテロを防ぐものになれないとも言われています。それは、現行犯逮捕以外の逮捕には、裁判所にて令状が必要になります。令状が下りるためには、それなりの証拠が必要とされます。そのような手順を踏んでいる様では、間に合わない。つまり、『令状⇒逮捕』ではなく、『逮捕⇒令状』に変えないと効果がないとも一部の専門家から指摘されています。

 

東京オリンピックまであと少しです。

テロ対策は必要ですし、取り締まる法律も必要だと思います。ただ、いつものように法案の名前とは違う目的、本当に通したい内容は他にあるのではないかと、疑ってしまいます。今後の国会に注目です。

2017/03/09   ingm
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